高血圧外来
高血圧外来
1. 高血圧とは
我が国には約4,300万人もの高血圧患者さんがいると推定されていますが、そのうち適切に血圧がコントロールされている方は約1,200万人にとどまっています。2025年に日本高血圧学会から、診察室血圧 130/80mmHg未満、家庭血圧125/75mmHg未満を降圧目標とすることが提唱されており、年齢にかかわらず十分な血圧の管理が求められています。2. 血圧コントロールの重要性
高血圧の状態が続くと、血管の壁が厚く硬くなり(動脈硬化)、将来的に脳出血、脳梗塞、心筋梗塞、心房細動といった「脳心血管病」を引き起こす最大の要因となります。これら重大な合併症を未然に防ぎ、健康寿命を延ばすためには、早期から血圧を適切な目標値へとコントロールすることが極めて重要です。3. 当院での高血圧治療の取り組み
① 高血圧外来
当院では、日本高血圧学会認定の高血圧専門医を中心に、高血圧外来を開設しております。丁寧なカウンセリングのもと、患者様それぞれの病態に合わせた専門的なアプローチを行います。② 専門的検査と多職種による生活習慣の評価・指導
診察室血圧と家庭血圧の降圧目標を達成できるよう、当外来では「検査」「治療」「多職種による指導」を軸とした多面的なアプローチを行っています。
- 高血圧の専門的検査:ホルモン異常などが原因となる「二次性高血圧」を見落とさないためのスクリーニング検査を行います。また、診察室だけでは見えない血圧の変動を捉えるため、必要に応じて24時間自由行動下血圧測定(ABPM)を用いた詳細な評価を行います。夜間就寝中に十分に血圧が下がらないnon-dipper型、riser型の血圧変動は脳心血管病リスクが高いと報告されています。
- 高血圧の適切な治療:最新のガイドラインに基づき、個々の病態や合併症に合わせた最適な降圧薬の組み合わせを選択・調整します。
多職種による生活習慣の評価・指導
高血圧治療において、生活習慣の修正は薬物治療を効果的に進めるための基盤となります。当外来では、単なる一般的な栄養指導にとどまらず、HRTチームの各専門職が連携して患者様の生活習慣を多角的に評価・指導します。
- 管理栄養士による評価・指導:普段の食事内容から、高血圧の治療にとって重要な塩分摂取量の評価や減塩の指導を行います。また、血圧を下げる働きを持つカリウムの摂取量についても適切に評価します。その上で、患者様それぞれの病態(腎機能など)に配慮した適正な食事内容・栄養バランスをトータルでご提案します。
- 看護師による評価・相談:ご自宅での家庭血圧の測定状況や、日々のライフスタイルにおけるストレス因子、療養上の課題を丁寧にお聴きし、禁煙や節酒、適度な運動など、日常生活の中で無理なく続けられる療養のコツを一緒に考えます。
- 薬剤師による評価・指導:現在のお薬の服用状況(アドヒアランス)や副作用の有無、多剤併用(ポリファーマシー)のリスクを評価し、安全かつ確実にお薬を続けていただけるようサポートします。
③ カテーテルによる新しい高血圧治療(腎デナベーション)
適切な生活習慣の改善(栄養指導)を行い、かつ3種類以上の降圧薬を最大量内服しても、なお目標血圧(診察室血圧140/90mmHg以上)に達しない病態を「難治性高血圧」と呼びます。 当院では、このようなお薬でのコントロールが困難な患者様に対する新たな治療選択肢として「腎デナベーション(腎交感神経変性術)」と呼ばれる最新のカテーテル治療を提供できるよう、現在、専門チームを中心に施設認定の準備を進めております。
HRT(高血圧腎デナベーション治療)チームの体制
当院では、高血圧専門医・循環器専門医をはじめ、カテーテル治療のスペシャリストであるインターベンション認定医・専門医(CVIT認定医・専門医)、看護師、薬剤師、管理栄養士から構成される専門の「HRTチーム」を結成し、一丸となって高度な診療サポートを行っています。
4. 受診・ご紹介について
患者様へ(このような方はご相談ください)
- 健診で血圧が高いと言われたが、まだ医療機関を受診していない方
- 3種類以上のお薬を飲んでいるのに、血圧がなかなか下がらない方
- 多くの種類のお薬を飲んでおり、整理したい方、副反応が心配な方
医療関係者の皆様へ(ご紹介について)
当外来では、治療抵抗性の難治性高血圧や、二次性高血圧の疑い、必要に応じたABPMによる24時間血圧評価が必要な症例などを幅広く受け入れております。専門医および「HRTチーム」が介入し、食事内容の評価(栄養指導)や最適な治療方針の策定、将来的な腎デナベーションの適応検討を行います。病状が安定いたしましたら速やかに先生方のもとへ逆紹介させていただきます。
| 高血圧外来 診療案内(予約制) | |
|---|---|
| 木曜日 午前 |
担当医:小野寺 健太(高血圧専門医 / 循環器専門医 / CVIT認定医)
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| 金曜日 午前 |
担当医:宗久 雅人(高血圧専門医 / 循環器専門医 / CVIT専門医)
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5. よくある質問(FAQ)
減塩(栄養指導)だけで血圧は下がりますか?
減塩は治療の基本ですが、それだけで不十分な場合は適切な内服治療や、高度な治療選択肢を組み合わせて目標達成を目指します。当院では管理栄養士が具体的なメニュー提案などを行いサポートします。
24時間血圧測定(ABPM)は全員が行うのですか?
全員一律ではなく、夜間高血圧や早朝高血圧など、診察室や家庭血圧だけでは判断が難しいと医師が判断した場合に、必要に応じて実施いたします。


